軽減税率導入後の価格表示は「対応未定」が2割強

2018年10月01日 - 税務関連情報

 日本商工会議所が会員企業を対象に経営指導員等のヒアリングで実施した「中小企業における消費税の価格転嫁及び軽減税率の準備状況等に関する実態調査」結果(有効回答数3277事業者)によると、消費税引上げ後の価格転嫁の見込みについては、63.7%と6割以上の事業者が「転嫁できる」と回答した。前回(2016年7月)調査時の転嫁状況と比較すると、「転嫁できる」と見込む事業者の割合は2.4ポイント増えている。

 取引形態別で「転嫁できる」割合をみると、「BtoB(事業者間取引)」で71.9%に対して「BtoC(消費者向け取引)」では60.6%。売上高別(BtoC事業者)では、「転嫁できる」割合は、「1千万円以下の事業者」で52.7%と低く、小規模な事業者ほど価格転嫁が難しい傾向がある。また、消費税引上げ後の価格設定方法では、「全ての商品・サービスの価格を一律2%引き上げる」が約5割(46.2%)と最も多かった。

 軽減税率制度の準備(経理方式の変更)状況については、81.2%と約8割の事業者が準備に取り掛かっていない。一方で、「準備が必要かわからない」(27.7%)と回答した事業者は、前回調査(2016年7月)時の約47%から、約20ポイント減少した。軽減税率導入の課題では、「値札、価格表示などの変更」(37.1%)が最も多く、次いで「経理事務の負担増」(33.8%)、「制度の理解、従業員の教育」(33.4%)と続いている。

 軽減税率導入後の価格表示(予定)では、「対応が未定」との事業者が23.6%と2割強を占め、「外税表示」が35.1%、「総額表示」を選択する事業者が41.3%で、現在の価格表示である総額表示(60.5%)から約20ポイント減少した。事業者は消費者に対する価格のわかりやすさ、売上の影響等から、「総額表示を外税表示に変更する等」価格表示について検討しているとみられる。

 「総額表示」を選択する事業者の「テイクアウト」と「店内飲食」が発生する場合の価格表示は、「両方の税込み価格を併記」が32.6%で最も多く、次いで「両方の税込み価格を統一」が32.1%と多かった。また、「外税表示」を選択する事業者の「テイクアウト」と「店内飲食」が発生する場合の価格表示では、「注意書きを提示して税抜価格のみを表示」が45.5%と最も多く、次いで「両方の消費税額を併記」が23.6%で続いた。

 同調査結果の概要は↓
https://www.jcci.or.jp/files/180928_gaiyou.pdf